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(連載企画)第一回 里親さんに聞きました(京川里親)BLOG

2020.12.14 |

こんにちは。

里親リクルーターのMです。

この度、当ブログの連載企画として、里親さんへのインタビューを開始することにしました。

記念すべき第一回目は、ファミリーホーム(*1)「ひまわり」の京川里親さんにインタビューしています。

京川里親さんは茨城県里親連合会の副会長、水戸地区里親会会長でもあり、

県内里親支援機関と協働しながら、茨城県内の里親支援活動を精力的に行ってくださっています。

ご自身でも専門里親としてファミリーホームにて多くの子どもたちを養育してきました。

経験ある施設職員にとっても、京川さんの経験からは多くの学びを得られるので、

私自身も非常に尊敬しております。

 (*1)「ファミリーホーム」とは

家庭環境を失ったこどもを里親や児童養護施設職員など経験豊かな養育者がその家庭に迎え入れて養育する「家庭養護」です。事業という言葉がつきますが、あくまでも養育者の家庭の中で、5~6人のこどもを預かり、こども同士の相互の交流を活かしながら、基本的な生活習慣を確立するとともに、豊かな人間性及び社会性を養い、将来自立した生活を営むために必要な知識及び経験を得ることに主要な目的があります。

                                            (日本ファミリーホームHP)

ご多忙の中大変恐縮ではありましたが、貴重なお時間を頂きましてインタビューさせて頂きました。

 Q1.里親登録をして何年になりますか?

 (A)登録は平成9年でしたから、23年が経ちました。

 Q2.今まで何人の子ども(里子)を育ててきましたか?

 (A)長期養育のお子さんから、短期のお子さんまで、期間はそれぞれでしたが、

    合わせて18人の子どもを養育してきました。

 Q3.里親登録のきっかけ(動機)は何でしょうか?

 (A)子どもの成長する過程において何かしらの関わりを持つことで、

    お互いに成長していければという思いからです。

 Q4.里親として、楽しいこと、うれしいこと、やりがいは何でしょうか?

 (A)子どもは生まれ持った障がいや疾病、また生まれ育った環境に恵まれなくても、

    みんな幸せに生きる権利があります。その子どもが生きていく上でとても大切な期間を、

    一喜一憂しながら共に暮らし、その中で子どもの成長が見られた時に里親としての喜びがあります。

    

    自立していった元里子が、自分の子どもを連れて里帰りのように顔を見せにきてくれます。

    その子どもは今年小学1年生になりました。

    元里子が幸せな家庭を築いていることが、何よりもうれしいことです。

 Q5.里親として、苦労したこと、大変と感じたことはありましたか?

 (A)生まれ持った病気の経過観察の為、定期的な検査通院を続けなくてはならない子どもがいました。

    高校受験の希望校を、毎回自分の実力とかけ離れた学校に変え、

    担任と私を願書提出の直前まで困らせた中学生もいました。

    自分の思い通りにならないと大声で同じ言葉を繰り返し、興奮状態のあと過呼吸になって治るという

    精神疾患の疑いのある子どももいました。

    あることないことを並びたて、他の子どもの動揺する姿を見て楽しむ虚言癖のある小学生もいました。

    授業中に教師に暴言を吐き、私語、立ち歩き、化粧等で授業を妨害し、9教科赤点の成績不振で、

    校長呼び出しを3回繰り返した高校生もいました。

    その時その時はそれなりに大変ですが、生まれ育った環境や実親との関係などを考えると、

    そのような行動や態度を取ることは仕方のないことかなと思っています。

    関わりの難しい子どもたちでも、一人ひとりに寄り添うことで、少しずつ心を開いてくれます。

    子どもは悪態をついても、根はいい子だと思って根気強く関わるようにしています。

 Q6.これから里親登録を考えている方々に一言お願いします。

 (A)子どもが委託され一緒に生活が始まると今までなかったことが増えてきます。

    地域の子ども会や学校のPTAや学年委員、研修委員、広報委員等のほか、

    運動会や授業参観など、役を引き受けなくても付き合いが出てきます。

    そこを面倒だと思わないで飛び込んでみると、保護者間での友達ができ、

    子どもを通じて世界が一気に広がります。

    これをどう思うかで子どもにとってもその人にとっても、これから先の世界観が大きく変わってきます。

    

    私は楽しみながら子育てをやっています。子どもは私の人生を振り返らせてくれ、

    これからの生き方を教えてくれる先生です。

    子どもとの出会いは決して偶然ではなく、必然だと思っています。

    縁があって一緒に暮らし、共に成長していることを実感しています。

    子育ては苦しいこともありますが、私の場合は10のうち楽しみ・喜びが7か8、

    悩み苦しみが2か3くらいです。

    しんどい時は里親仲間や児童相談所、里親支援専門相談員さんがいます。

    その方々の力を借りながら23年間歩んできました。

    この先も一人でも多くの人が社会的養護を理解し、里親になって頂きたいと心から願っています。

         銀(しろがね)も金(こがね)も玉もなにせむに

                         まされる宝子にしかめやも

                                      (山上憶良)

京川里親さんありがとうございました。

京川さんに比べたら自分の経験もまだ幼いもので、今もお話の隅々から、

これからの自分の活動の糧になる言葉を頂いています。

新しい福祉の流れを敏感にキャッチして、子どもの養育に向き合っていくことは必要ですが、

そこだけに盲目的にならず…最新のものだけに妄信的にならず…

今当たり前に自分たちの土台にある、日本の児童福祉を支えてきた人たちの活動に敬意を払い、

それを尊重していく姿勢が何よりも、私たちの活動には不可欠であると思っています。

この企画は不定期連載として継続していきたいと思います。

皆様 第二回目をお楽しみにお待ちください❕

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